ArcGIS Enterprise 組織の管理者および公開者は、ユーザー管理データ ストアを、フェデレートされた ArcGIS Server サイトに登録できます。 ユーザー管理データ ストアには、フェデレーション サーバー上で実行される ArcGIS Server Web サービスのソース データが含まれています。 公開すると、データはコピーされず、Web サービスは登録済みデータ ストア内のデータを参照します。
複数のタイプのデータ ソースをアイテムとしてポータル内に追加できます。 次のセクションで説明するように、それぞれのタイプは異なる機能を備えています。 データ ストア アイテムを組織サイトに追加することで、これらのユーザー管理データ ストアを登録できます。 データ ストア アイテムを追加する場合、フェデレートされた 1 つ以上の ArcGIS GIS Server または ArcGIS Image Server サイトにデータ ソースを登録します。 各フェデレーション サーバーには、複数のデータ ストア アイテムを登録できます。
データ ストア アイテムをポータル内に追加できます。 データ ストア アイテムを作成するもう 1 つの方法は、ArcGIS Pro で、データ ストアをフェデレートされた ArcGIS Server サイトに登録する方法です。
これらのデータ ストア アイテムを使用すると、データ ストア アイテムを共有することで、データ ストア コンテンツの使用を制御できます。 データ ストア アイテムの共有方法により、ArcGIS Pro での公開時に誰がそのアイテムを使用できるかが決まります。 データ ストア アイテムの所有者は、アイテムからマップ イメージ レイヤーおよびフィーチャ レイヤーを一括で公開できます。
データ ストア アイテムのタイプ
組織サイトにデータ ストア アイテムを追加する場合は、公開するデータを含むデータ ソースを選択し、(ほとんどのデータ ストアの場合) そのデータにアクセス可能なフェデレーション サーバーを選択します。
次の表は、アイテムとして追加できるデータ ストアのタイプとそれぞれの目的を示しています。
| データ ストア アイテムのタイプ | 登録できるもの | データ ストア アイテムの目的 |
|---|---|---|
フォルダー | ファイル共有 | ArcGIS Pro 2.8 以降からは、登録済みのフォルダーにあるファイルからマップ イメージ レイヤーを公開できます。 |
データベース | 次のデータベース管理システムのサポート対象バージョンにアクセスするデータベース接続ファイル (*.sde) データベースにエンタープライズ ジオデータベースを含めることができますが、必須ではありません。 ジオデータベースは、クラウド データ ウェアハウスではサポートされていません。 サポートされているジオデータベースのバージョンについては、ArcGIS Enterprise on Kubernetes のシステム要件をご参照ください。 | クラウド データ ウェアハウスを参照するデータ ストア アイテムの場合、ArcGIS Pro 2.9 以降でマップ イメージ レイヤーを公開できます。 データベース管理システムを参照するデータ ストア アイテムの場合、マップ イメージ レイヤーとフィーチャ レイヤーを一括して公開できます。 登録済みデータベースのユーザーがアクセスできるフィーチャクラスおよびテーブルごとに、1 つのフィーチャ レイヤーおよび 1 つのマップ イメージ レイヤー* が作成されます。 注意:誰もこれらのフィーチャ レイヤーを使用してデータを編集しないようにする場合は、データ ストアを追加するときに使用するデータベース接続が、データベース内のフィーチャクラスおよびテーブルに対する SELECT 権限のみを付与されたユーザーとして接続することを確認してください。 一括での公開および編集機能は、クラウド データ ウェアハウス内のデータではサポートされていません。 |
クラウド ストレージ | 次のいずれかのクラウド ストレージの場所
| ArcGIS Pro 2.8 以降を使用して、登録済みのクラウド ストア内に格納されているキャッシュされたコンテンツを参照するキャッシュ マップ イメージ レイヤーを公開できます。 ArcGIS API for Python を使用して、登録済みのクラウド ストレージの場所に読み込んだキャッシュを参照するシーン、タイル、またはベクター タイル レイヤーを公開できます。 |
*マップ イメージ レイヤーおよびフィーチャ レイヤーを一括で公開するには、データ ストアが、フェデレートされた ArcGIS GIS Server サイトに登録されている必要があります。
データ ストア アイテムをポータルに追加すると、指定したフェデレーション サーバーにデータ ソースが登録されます。 クラウド データ ウェアハウスを参照するデータベース データ ストア アイテムは、システム管理サーバーにのみ登録されます。 ArcGIS Pro から同じソース位置 (同じ認証情報を使用するフォルダー、データベース、またはクラウド データ ウェアハウス) にアクセスして、これらのサーバーのいずれかに公開する場合、データ ストアを再び登録する必要はありません。
データ アクセス
データ ストア アイテムをポータルに追加すると、GIS データを組織全体で共有するのが簡単になります。 アクセスのしやすさとデータ安全確保の必要性のバランスを取る必要があります。 データ ストア アイテムを使用する場合は、アクセスが複数のレベルで制御されます。 詳細については、「データ ストア アイテムから公開されたデータへのアクセスの制御」をご参照ください。
データ ストア アイテムの追加方法
データ ストア アイテムをポータルに追加するには 3 つのワークフローがあります。 どれを使用するかは、新規データ ストアを登録する必要があるかどうか、既存のデータ ストアにデータ ストア アイテムを作成するかどうか、および既存のデータ ストアが複数のフェデレーション サーバーに登録されているかどうかによって異なります。
データ ストアの登録
データ ストアを ArcGIS Enterprise on Kubernetes に登録するには、ポータルでデータ ストア アイテムを追加します。 次の条件の下では、データ ストアを登録し、ArcGIS Pro からデータ ストア アイテムを追加することもできます。
- データベースまたはクラウド データ ウェアハウスを登録している。
- 組織の管理者が組織サイトに登録したファイル共有内のサブフォルダーを登録している。
- データベースまたはファイル共有に ArcGIS Pro 2.8 以降を使用しているか、クラウド データ ウェアハウスに ArcGIS Pro 2.9 以降を使用している。
データ ストア アイテムの基本操作
データ ストア アイテムを使用および管理する方法については、以下をご参照ください。