ルート検索サービスの公開

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道路データをモデル化したネットワーク データセットに基づいて、ルート検索サービスArcGIS Enterprise on Kubernetes に公開することができます。 公開されたルート検索サービスを ArcGIS Pro などのさまざまなアプリケーションで使用して、Map Viewer Classicルート案内を取得したり、解析を実行したりすることができます。 これらのルート検索サービスを使用した ArcGIS Web API と Runtime SDK を使用して、アプリケーションを作成することもできます。

ルート検索サービスを公開するには、ArcGIS Enterprise on Kubernetes の PublishingTools ジオプロセシング サービスの一部である [ルート検索サービスの公開 (Publish Routing Services)] ツールを実行する必要があります。 このツールは、ネットワーク データセットに基づいてすべてのルート検索サービスを作成して、エンタープライズ ポータルにユーティリティ サービスとして登録し、さまざまなアプリケーションでこれらのルート検索サービスを検索および使用できるようにします。

Web ツールを実行する前に、ルート検索サービスの公開に使用するネットワーク データセットが、配置内のすべてのノードからアクセスできることを確認してください。 これを行うには、ネットワーク データセットを含むファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを、配置のフォルダー データ ストアとして登録されたフォルダーに格納するか、ネットワーク データセットを格納するエンタープライズ ジオデータベースにデータベース データ ストア アイテムを追加します。 また、管理者権限を持つユーザーに対して、60 分以上有効なトークンを取得する必要があります。

ワークフローの例

このセクションでは、ファイル ジオデータベース内のネットワーク データセットを使用して、ルート検索サービスを公開する方法について説明します。 この手順では、ルート検索サービスを直接公開する際に、異なる特定のデータ パスおよび URL を参照しています。 配置に基づいて、表示されているデータ パスおよび URL を置き換えます。

この手順では、https://dev0017162.esri.com/arcgis 上で実行されている ArcGIS Enterprise on Kubernetes 配置を参照しています。 ルート検索サービスは Routing_ND ネットワーク データセットから公開されており、このデータセットは NorthAmerica.gdb ファイル ジオデータベースの Routing フィーチャ データセットに含まれています。

  1. プライマリ管理者アカウントの認証情報を使用して、配置の Services Directory (例: https://dev0017162.esri.com/arcgis/rest/services) にサイン インします。
  2. システム フォルダー内の PublishingTools ジオプロセシング サービスの Publishing Routing Services エンドポイントを参照します (例: https://dev0017162.esri.com/arcgis/rest/services/System/PublishingTools/GPServer/Publish%20Routing%20Services)。
  3. ページの下部にある [ジョブの送信] リンクをクリックします。
  4. [ジョブの送信] Web フォームで、次の手順を実行します。
    1. networkDataset パラメーターに、"datastoreId" および "path" プロパティを含む JSON として値を指定します。 "datastoreId" の値は、ネットワーク データセットのワークスペースを参照するデータ ストア アイテムの ID であり、ArcGIS Enterprise 組織サイトの作成時に共有フォルダーを構成した際に作成されます。 "path" の値は、データ ストア内のネットワーク データセットへの相対パスです。 たとえば、ファイル共有上のファイル ジオデータベース内のネットワーク データセットのカタログ パスが /net/data/NorthAmerica.gdb/Routing/Routing_ND であり、ID が 3eba512c2a0841d5adcc4c83029d8bf6 のデータ ストア アイテムが /net/data を参照している場合、パラメーターの値は次のように指定されます。
      {
          "datastoreId": "3eba512c2a0841d5adcc4c83029d8bf6",
          "path": "/NorthAmerica.gdb/Routing/Routing_ND"
      }
    2. networkDatasetExtents パラメーターには値を指定しないでください。
    3. serviceFolder パラメーターに、このツールで作成されたすべてのルート検索サービスを含むサーバー フォルダーの名前を指定します。
    4. solverTypes パラメーターにデフォルト値を選択することで、ツールはすべての Network Analyst 解析にルート検索サービスを作成します。
    5. configFile パラメーターには値を指定しないでください。
    6. authenticationInfo パラメーターに、サービスを公開する際に使用するトークンなどの認証情報を指定します。 このパラメーターの値を、"token" プロパティと、必要に応じてトークン生成時に指定されたリファラー値を含む "referer" プロパティを含む JSON として指定します。
      注意:

      authenticationInfo パラメーターの値が指定されていない場合、ツールは Services Directory にサイン インしたユーザーのトークンを使用します。 ほとんどの場合、ツールの実行が完了する前にこのトークンの有効期限が切れ、ツールは失敗します。

      トークンを取得するには、エンタープライズ ポータルから Generate Token 操作を呼び出します。 エンタープライズ ポータルの generate token エンドポイント (例: https://dev0017162.esri.com/arcgis/sharing/rest/generateToken) を参照し、Generate Token Web フォームで次の値を指定して、1 日間有効なトークンを生成します。

      • Username - プライマリ管理者のユーザー名。
      • Password - プライマリ管理者ユーザーのパスワード。
      • Client - [Web アプリケーションの URL] オプションを選択し、エンタープライズ ポータルの URL を指定します (例: https://dev0017162.esri.com/arcgis)。
      • Expiration - 「1 day
      • Format - 「JSON

      [トークンの生成] ボタンをクリックします。 次のような JSON が生成されます。

      [トークンの生成] による出力

      {
        "token": "Ci4vgz18Vto2bK7mXVXLOE3XREXmt4sUI-QR60jApa0-Abr9UDZCWtnphxXKcQwJzh6RnHfxnkuIqQtLMVRK5OMXuFEK2E_AQtQMfTldvMagR1pPnWCPXms13QR_kMaLo_gh9gxAAi3t7xfE8RY7xPUIY5cuqGYP-WxWRp_IUgJD29FOXvVtLLisTu1THMpF-g0hlc3W5wJJ67SHGGqm8w.D",
        "expires": 1635360389770,
        "ssl": true
      }

      authenticationInfo パラメーターの値は、Generate Token 操作を実行して取得した JSON に、"referer" プロパティを追加したものです。 たとえば、トークンの生成時に [Web アプリケーションの URL] の値として https://dev0017162.esri.com/arcgis を指定した場合、authenticationInfo パラメーターの値の JSON は次のとおりです。

      authenticationInfo パラメーターのサンプル値

      {
        "token": "Ci4vgz18Vto2bK7mXVXLOE3XREXmt4sUI-QR60jApa0-Abr9UDZCWtnphxXKcQwJzh6RnHfxnkuIqQtLMVRK5OMXuFEK2E_AQtQMfTldvMagR1pPnWCPXms13QR_kMaLo_gh9gxAAi3t7xfE8RY7xPUIY5cuqGYP-WxWRp_IUgJD29FOXvVtLLisTu1THMpF-g0hlc3W5wJJ67SHGGqm8w.D",
        "expires": 1635360389770,
        "ssl": true,
        "referer": "https://dev0017162.esri.com/arcgis"
      }
      注意:

      authenticationInfo パラメーターの値として指定した JSON には、トークンの生成時に [Web アプリケーションの URL] 値と一致する "referer" プロパティが含まれている必要があります。 一致しない場合、[ルート検索サービスの公開 (Publish Routing Services)] ツールは、無効なトークン エラーを出力して失敗します。

    7. [ジョブの送信] (POST) ボタンをクリックします。

      [ルート検索サービスの公開 (Publish Routing Services)] ツールの実行が開始されます。 ツールの実行が完了するまで、最大 1 時間かかる場合があります。 ツールの実行中に進行状況を監視するには、[ジョブの詳細を再度チェックする] リンクをクリックして、最新のステータス メッセージを表示します。 ツール実行時の [ジョブ ID] 値を使用し、URL を参照してステータスおよび結果を確認します (例: https://dev0017162.esri.com/arcgis/rest/services/System/PublishingTools/GPServer/Publish%20Routing%20Services/jobs/jd891ca3b935d4ed9a6fd38646d31a99c)。

ツールが完了すると、ルート検索サービスがエンタープライズ ポータルでユーティリティ サービスとして公開および構成されます。 組織内で予想される使用量に基づいて、ルート検索サービスに適切なリソースを割り当てます。


このトピックの内容
  1. ワークフローの例