サービスの拡張

ArcGIS Pro から公開されたマップおよびイメージ サービスは、サーバー オブジェクト エクステンション (SOE) とサーバー オブジェクト インターセプター (SOI) で拡張できます。 SOE では、サービス オペレーションを作成して基本サービス機能を拡張でき、SOI では、サービスの組み込みオペレーションに対するリクエストと応答をインターセプトできます。

SOE と SOI は、ArcGIS Enterprise SDK を使用して開発でき、どちらも .soe ファイルにカプセル化されます。 これらを組織に追加して、ArcGIS Enterprise Manager から管理できます。 SOE と SOI を組織に追加した後、ArcGIS Pro からの公開時にマップおよびイメージ サービス上で有効化するか、アイテム詳細ページからマップ イメージ レイヤー上で有効化できます。

エクステンションの追加

エクステンションを組織に追加するには、エクステンション開発者が作成した .soe ファイルを入手する必要があります。 ファイルには、1 つまたは複数のエクステンションが格納されています。

ファイルを入手したら、次の手順に従います。

1. 管理者として ArcGIS Enterprise Manager にサイン インします。

   注意:

   組織は、公開者がエクステンションを配置できるようにすることができます。 詳細については、「ジオプロセシング サービスとサービス エクステンションの公開権限の変更」をご参照ください。

2. サイドバーの [エクステンション] ボタンをクリックします。

   エクステンション ページが表示されます。

3. [エクステンションの追加] をクリックします。
4. [ファイルの選択] をクリックし、.soe ファイルを選択して組織に追加します。
5. [エクステンションの追加] をクリックします。

   .soe ファイルが組織に追加されます。

エクステンションを組織に追加したので、次は、目的のマップまたはイメージ サービス上で SOE または SOI 機能を有効化する必要があります。

SOE の有効化

組織に SOE が追加されると、マップまたはイメージ サービス上で機能を有効化できます。 SOE はアイテム詳細ページからマップ イメージ レイヤー上で有効化できます。

レイヤーのアイテム詳細ページから SOE を有効化するには、次の手順を実行します。

1. 公開権限を持つアイテム所有者または管理者として、組織にサイン インします。
2. マップ イメージ レイヤーのアイテム詳細ページを開きます。
3. [設定] をクリックします。
4. [マップ イメージ レイヤー] セクションまでスクロールし、[エクステンション] の見出しを展開します。
5. [サーバー オブジェクト エクステンション (SOE)] の見出しを展開します。

   組織に追加された SOE のリストが表示されます。

6. サービスで有効化する SOE の横にある切り替えボタンをオンにします。
7. 有効化した SOE の見出しを展開します。

   SOE のオペレーションとプロパティが表示されます。 これらはエクステンション開発者がオプションで作成したもので、SOE を使用してユーザーが実行できる操作をより細かく制御できます。

8. 必要に応じて、許可するオペレーションを選択します。
9. 必要に応じて、使用できるプロパティを編集します。
10. [保存] をクリックして変更を適用します。

これで SOE がサービス上で有効化されました。 無効化するには、SOE の横にある切り替えボタンをオフにして、[保存] をクリックします。

SOI の有効化

組織に SOI が追加されると、マップまたはイメージ サービス上で機能を有効化できます。 SOI はアイテム詳細ページからマップ イメージ レイヤー上で有効化できます。

複数の SOI の有効化は「チェーン」と呼ばれます。 チェーンを実行する場合は、サービスで SOI が実行される順序を指定する必要があります。

レイヤーのアイテム詳細ページから SOI を有効化するには、次の手順を実行します。

1. 公開権限を持つアイテム所有者または管理者として、組織にサイン インします。
2. マップ イメージ レイヤーのアイテム詳細ページを開きます。
3. [設定] をクリックします。
4. [マップ イメージ レイヤー] セクションまでスクロールし、[エクステンション] の見出しを展開します。
5. [サーバー オブジェクト インターセプター (SOI)] の見出しを展開します。

   組織に追加された SOI のリストが表示されます。

6. サービスで有効化する SOI の横にある切り替えボタンをオンにします。
7. 複数の SOI を有効化する場合は、ドラッグ アンド ドロップ機能を使用して、これらの SOI がチェーンで実行される順序を指定します。

   リストの最上位にある SOI が最初に実行されます。

   ヒント:

   いつでもこのダイアログ ボックスに戻って、有効な SOI のリストを変更したり、チェーン内で SOI が実行される順序を変更したりできます。

8. 有効化した各 SOI の見出しを展開します。

   SOI のオペレーションとプロパティが表示されます。 これらはエクステンション開発者がオプションで作成したもので、SOI を使用してユーザーが実行できる操作をより細かく制御できます。

9. 必要に応じて、許可するオペレーションを選択します。
10. 必要に応じて、使用できるプロパティを編集します。
11. [保存] をクリックして変更を適用します。

これで SOI がサービス上で有効化されました。 無効化するには、SOI の横にある切り替えボタンをオフにして、[保存] をクリックします。

デバッグ設定の構成

ArcGIS Enterprise Manager では、デバッグを行うために、エクステンションの動作を変更できます。 サービスの起動を中断して、エクステンションの Initialize メソッドが呼び出される前にデバッガをサービス プロセスにアタッチできます。 また、サービスのデバッグ中に使用されるさまざまなポートを指定することもできます。

ArcGIS Enterprise Manager でこれらのデバッグ設定にアクセスするには、次の手順に従います。

1. 管理者として ArcGIS Enterprise Manager にサイン インします。
2. サイドバーの [サービス] ボタンをクリックします。

   サービス ページが表示されます。

3. SOE に登録されているサービスの名前を見つけてクリックします。
4. [高度な設定] タブを選択し、デバッグ モードを有効にします。

   デバッグ モードが有効になると、エクステンションのデバッグ設定が表示されます。

5. 必要なら、[起動時にサービスを一時停止] をオンにして、サービスの起動を遅らせる秒数を指定します。
6. 必要に応じて、デバッグするときに使用するさまざまなポートを指定することができます。
7. [保存] をクリックします。

エクステンションの削除

ArcGIS Enterprise Manager でエクステンションを削除すると、組織からエクステンションが削除されます。 エクステンションがサービスに登録されているなら、そのエクステンションを削除するとサービスからも登録解除されます。

エクステンションを削除するには、次の手順に従います。

1. 管理者として ArcGIS Enterprise Manager にサイン インします。
2. サイドバーの [エクステンション] ボタンをクリックします。

   エクステンション ページが表示されます。

3. 削除するエクステンションの [その他のオプション] ボタン をクリックし、[削除] をクリックします。
4. もう一度 [削除] をクリックして操作を確定します。

   エクステンションがサービスから登録解除され、組織から削除されます。

エクステンションの更新

組織に追加されているエクステンションを更新するには、更新済みの .soe を追加します。

エクステンションを更新するには、次の手順に従います。

1. 管理者として ArcGIS Enterprise Manager にサイン インします。
2. サイドバーの [エクステンション] ボタンをクリックします。

   エクステンション ページが表示されます。

3. 更新するエクステンションの [その他のオプション] ボタンをクリックし、[更新] をクリックします。
4. [ファィルの選択] をクリックし、.soe ファイルの更新済みバージョンを選択します。

   ファイル名は、元の .soe ファィル名と一致する必要があります。

5. [エクステンションの更新] をクリックします。

   新しい .soe ファイルでエクステンションが更新されます。