ArcGIS Enterprise on Kubernetes で共有しているジオコード サービスの管理

以下のガイドラインを使用して、共有ロケーターのポッド リソースを割り当てる方法や ArcGIS Enterprise Manager のジオコード サービスを構成する方法を決定します。

ArcGIS Enterprise on Kubernetes のジオコード サービスの最適化

住所をジオコーディングするよう組織を構成し、ArcGIS Pro からロケーターを共有した後、作成したポッドに適切なリソースを割り当てる必要があります。 デプロイメントによっては、ジオコード サービスが最適に機能するように、さらに多くのリソースをポッドに割り当てる必要があります。 ArcGIS Pro から初めて公開される場合、ジオコード サービス デプロイメントには次の仕様があります。

ArcGIS Pro からのデフォルトのサービス設定

[ポッドごとのインスタンスの最小数] が 1 に設定され、[ポッドごとのインスタンスの最大数] が 1 に設定されている場合、ポッドの [メモリー制限 (GiB)] には次の値を使用します。

ロケーターのサイズ推奨されるメモリー制限値

1 GB 未満

インスタンスあたり 1Gi。

1 ~ 20 GB

インスタンスあたり 4Gi。 ArcGIS Pro から共有している場合、これがデフォルト値です。

20 GB 以上

インスタンスあたり 5Gi。

注意:

ロケーターが ArcGIS Enterprise on Kubernetes で共有されていた場合、ArcGIS Pro[ロケーターの共有] ウィンドウの [構成] タブの [プールの設定] セクションで [ポッドごとのインスタンスの最小数][ポッドごとのインスタンスの最大数] の値が設定されていました。 editService REST リクエストを使用するか ArcGIS Enterprise Administrator API を使用して、この情報を検索したり、ポッドごとのインスタンスの数を編集したりすることもできます (ArcGIS Enterprise on Kubernetes ポータルの /admin を参照し、[サービス] に移動して、サービスをクリックし、[minInstancesPerNode][maxInstancesPerNode] を編集します)。

ロケーターのサイズに応じて、ArcGIS Enterprise Manager からのポッドの [メモリー制限] 値を更新する必要がある場合があります。 これらの推奨事項は、ポッドごとに 1 つのインスタンスに基づいています。 ポッドごとに最小および最大 8 つのインスタンスをサポートするよう、ポッドをスケーリングする場合、それに合わせて [メモリー制限] 値を調整する必要があります。 各ポッドで実行されているインスタンスの正確な数を知るには、[ポッドごとのインスタンスの最小数][ポッドごとのインスタンスの最大数] を同じ数に設定します。

注意:

[CPU 要求][最小要求]Kubernetes の要求に相当します。 これはポッドによって確実に使用される CPU とメモリーの量です。 [CPU 制限][メモリー制限]Kubernetes の制限に相当します。 これは、ポッドが使用することが許可されている CPU とメモリーの量です。 使用されていないものは、必要になるまで Kubernetes クラスターによって自由に使用されます。

たとえば、ロケーター ポッドのサイズが 1 GB 未満で、[ポッドごとのインスタンスの最小数] を 8、[ポッドごとのインスタンスの最大数] を 8 に設定している場合、ロケーターをインスタンスあたり 1Gi にして、その 1 ポッドにつき 8 つのインスタンスにするには、[メモリー制限] 値を 8 に設定します。

別の例として、ロケーターのサイズが 20 GB 以上で、[ポッドごとのインスタンスの最小数] を 4、[ポッドごとのインスタンスの最大数] を 4 に設定してポッドをスピン アップしている場合、ロケーターをインスタンスあたり 5Gi にして、スピン アップされるインスタンスを 4 つにするには、[メモリー制限] 値を 20 に設定します (5Gi x 4 インスタンス = 20Gi)。

ロケーターを共有するたびに、ポッドがスピン アップされます。 パフォーマンスを最適に維持するには、毎回 ArcGIS Enterprise Manager[メモリー制限] 値を調整します。

必要に応じて、[ポッド数] の値を 1 よりも大きい数値に設定できます。 デフォルトで、1 つのポッドがスピン アップされます。 各ポッドは、[ポッドごとのインスタンスの最小数] の値と [ポッドごとのインスタンスの最大数] の値で定義されるインスタンスの数を含みます。 ポッドごとの [メモリー制限] 値を調整できます。 たとえば、[メモリー制限] を 4 に設定して、[ポッド数] を 2 に設定した場合、2 つのポッドがスピン アップされ、それぞれ 4Gi のメモリーが割り当てられます。 ArcGIS Enterprise Manager[ポッド数] の値を調整できます。

ポッドごとのインスタンスとスピン アップするポッド数の最適なバランスを見つけることが重要です。 通常、各ポッドで実行中のインスタンスを増やすとパフォーマンスが向上しますが、インスタンスを減らして実行中のポッドを増やすと可用性が向上します。 ArcGIS Enterprise 組織の管理者は、組織の最適なデプロイメント仕様を決定します。

[CPU 制限] の値は、[ポッドごとのインスタンスの最小数][ポッドごとのインスタンスの最大数] の値と等しくなる必要があります。 一般的に、ポッドにはインスタンスあたり 1 つの CPU が必要です。 デフォルトでは、サービスが初めて ArcGIS Pro から共有された場合、2 つの CPU が割り当てられます。 [ポッドごとのインスタンス] の値が 2 を超える場合、デプロイメントの [CPU 制限] の値が [ポッドごとのインスタンス] の値と同じ数値であることを確認します。

ジオコード サービスのリソースの割り当て

ArcGIS Enterprise Manager でジオコード サービスのポッド数、最大メモリー、最大 CPU を構成するには、次の手順を実行します。

  1. ArcGIS Enterprise on Kubernetes 組織の ArcGIS Enterprise Manager を開きます。
  2. 管理者としてサイン インします。
  3. [サービス] のバナーをクリックします。
  4. 構成するジオコード サービスをクリックします。
  5. [設定] リボンをクリックします。
  6. 前のセクションの推奨事項に基づいて、組織の [ポッド数][メモリー制限 (GiB)][CPU 制限] の値を変更します。
  7. [保存] をクリックします。

    サービスはポッドをスピン アップし、仕様に従ってメモリーを割り当てます。