ベクター タイル レイヤーは、Web アクセスが可能なベクター タイルのセットとこれらのタイルの描画方法に対応するスタイルを参照します。 ホスト ベクター タイル レイヤーを公開すると、ソース データはポータルにコピーされ、タイルはそこに構築されます。 同様に、ベクター タイル パッケージからホスト ベクター タイル レイヤーを公開すると、ベクター タイルのコンテンツはポータルにアップロードされます。 公開にかかる時間を短縮し、タイル キャッシュの構築と格納の際にポータルのリソースを使用しないようにするには、公開前にユーザー管理のフォルダーまたはクラウド データ ストアに作成され、そこに格納されたキャッシュ データセットを参照するベクター タイル レイヤーを公開できます。
事前に作成されたキャッシュを参照するベクター タイル レイヤーを削除すると、ベクター キャッシュ データセットはデータ ストアに残ります。
ベクター キャッシュ データセットの準備
ベクター タイル レイヤーを公開する前に、キャッシュ データセットはフォルダーまたはクラウド データ ストアに存在する必要があります。
キャッシュ データセットを作成して、ファイルまたはクラウド データ ストアで使用できるようにするには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro の [パッケージの抽出 (Extract Package)] ジオプロセシング ツールで、必要なベクター タイル パッケージを入力として使用し、すぐに利用できるベクター キャッシュ データセット (.vtiles ファイル) を目的のファイル共有やクラウド上のオブジェクト ストアに作成します。
また、Esri タイル パッケージのオープン仕様を使用して、ベクター キャッシュ データセットを作成するツールを作成することもできます。
- ArcGIS Enterprise でユーザー管理のデータ ストアとしてファイル共有またはクラウド オブジェクト ストレージの場所を追加します。
あるいは、ArcGIS Pro でデータ ソースを登録することもできます。 データ ストア アイテムを作成するフォルダーを登録する場合、最小リリースは、ArcGIS Pro 2.5 であり、クラウド ストアを利用する場合、ArcGIS Pro 3.0 です。
- 他のユーザーが使用できるようにデータを準備する場合は、該当するグループまたは組織とデータ ストア アイテムを共有します。
ベクター タイル レイヤーの公開
前のセクションで作成したデータ ストア アイテムへのアクセス権、およびサーバー ベースのレイヤーを公開する権限とコンテンツを作成する権限を持っている必要があります。
ファイルまたはクラウド データ ストアのキャッシュ データセットを参照するベクター タイル レイヤーを公開するには、次の手順を実行します。
- ポータルにサイン インします。
デフォルトの公開者または管理者ロールのメンバーであるか、コンテンツを作成する権限とサーバー ベースのレイヤーを公開する権限を持つカスタム ロールのメンバーである必要があります。
- コンテンツ ページの [マイ コンテンツ] タブから、[新しいアイテム] をクリックします。
- [タイル レイヤー] を選択して [次へ] をクリックします。
- [ベクター タイル] を選択し、[データ ストア内のデータセットを選択] を選択して [次へ] をクリックします。
- 前のセクションで作成したデータ ストア アイテムを選択します。
- データ ストアのベクター キャッシュ データセットを参照して選択します。
ベクター タイル レイヤーを公開するには、ベクター キャッシュ データセット (.vtiles) のみがサポートされています。
- レイヤーの公開先になるサーバーを選択します。
リストには、選択したデータ ストアの登録先のサーバーのみが含まれます。
- [次へ] をクリックします。
- タイトルを入力します。
- レイヤーの保存先となる [マイ コンテンツ] 内のフォルダーを選択します。
- 必要に応じて、アイテムを説明するタグを入力します。
語句をカンマで区切ります (たとえば、「Federal land」は 1 つのタグと見なされますが、「Federal, land」は 2 つのタグと見なされます)。
入力する際、以前に追加したタグから生成された推奨タグが表示されますので、そこから選択することができます。
- 必要に応じて、アイテムについて説明するサマリーを入力します。
- [保存] をクリックします。
ベクター タイル レイヤーは [マイ コンテンツ] に作成されます。
デフォルトでは、ベクター タイル レイヤーにアクセスできるのは自分だけです。 他のユーザーと共有することもできます。