CSV、TXT、および GPX ファイル

ArcGIS Enterprise ポータルでは、カンマ区切り (CSV) テキスト ファイル (.csv) に格納されているスプレッドシート データや、区切りテキスト ファイル (.txt) または GPS Exchange Format ファイル (.gpx) に格納されているデータを使用できます。 以下のリストは、これらのファイルの使用方法の概要と、手順へのリンクを示しています。 機能リストの後のセクションでは、Enterprise ポータルで CSV、TXT、および GPX ファイルを使用する際の適切な書式設定とヒントに関する情報を提供しています。

  • CSV、TXT、または GPX ファイルにマップを追加しますMap Viewer Classic では、場所の情報の追加、マップ上におけるファイル内の各アイテムに対応するフィーチャの描画、およびマップへのレイヤーとしての情報の保存を行います。 ファイルをマップへ追加した後は、作成されるレイヤーのプロパティを編集できます。 たとえば、ポップアップの構成、シンボルの変更、表示範囲の設定、編集の有効化、ポップアップの削除が可能です。

    注意:

    現在、この機能は Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) でのみサポートされています。 新しい Map Viewer の今後のリリースで提供される予定です。

  • 位置情報が含まれていない CSV ファイルを、テーブルとして Map Viewer Classic に追加します。 これは、[フィーチャの結合] ツールを使用して、Web 上の非空間データ (最近の竜巻に関連した建物被害の請求など) を空間データ (ZIP Codes レイヤーなど) に追加する場合に便利です。

    注意:

    現在、この機能は Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) でのみサポートされています。 新しい Map Viewer の今後のリリースで提供される予定です。

  • パブリックにアクセス可能な Web サイトに CSV ファイルが保存されている場合は、そのファイルを Web 上でレイヤーとして Map Viewer または Map Viewer Classic のマップから参照できます。 CSV ファイルに座標情報が含まれている場合は、Web 上の CSV ファイルに対する更新がマップに表示されます。 CSV ファイルに住所または場所情報が含まれている場合は、Web 上の CSV ファイルに対する更新はマップに反映されません。
  • CSV ファイルを追加し、他のユーザーがデータをダウンロードできるように共有します。
  • ホスト フィーチャ レイヤーを公開する権限がある場合は、CSV ファイルでデータを公開できます。

CSV および TXT ファイル

CSV および TXT ファイルは情報をプレーン テキストで保存します。 ファイルの最初の行で、以降のすべてのフィールドの名前を定義します。 CSV ファイルでは、フィールドは必ずカンマで区切ります。 TXT ファイルでは、フィールドはカンマ、セミコロン、またはタブで区切ることができます。 その他の区切り文字はサポートされていません。

ファイルにデータ タイプが適用されていないため、ArcGIS Enterprise はフィールド名とフィールド内の特定の書式設定を使用して、適用するデータ タイプを解釈します。

次のセクションでは、CSV および TXT ファイルの場所データのサポート形式CSV ファイルで日付および時刻データを使用する際のサポート形式と考慮事項TXT ファイルでサポートされる日付フィールドCSV および TXT ファイルを Map Viewer Classic に追加する際の考慮事項について説明します。

CSV および TXT ファイルの場所フィールド

Web 上のローカル ドライブまたは CSV ファイルから CSV または TXT ファイルをフィーチャ レイヤーとしてマップに追加するか、ローカル CSV ファイルをホスト フィーチャ レイヤーとして公開するには、ファイルに場所フィールドが含まれている必要があります。 場所フィールドには、座標、住所、または場所情報を含めることができます。 ファイルの最初の行には、場所フィールド名が含まれている必要があります。 住所は 1 つまたは複数のフィールドに格納できます。 座標は 2 つの別々のフィールドに格納する必要があります。

ファイルに座標フィールドが存在する場合、Map Viewer Classicではこれらのフィールドを使用して、マップ上のフィーチャを特定します。 ArcGIS Enterprise は、次の座標参照系をサポートしています。

  • 経度、緯度*
  • 緯度、経度*
  • MGRS (Military Grid Reference System)
  • USNG (United States National Grid)
*緯度経度情報は、10 進度である必要があります。

Map Viewer Classic が座標情報を判別できない場合、またはファイルに住所または場所情報が代わりに含まれている場合は、場所フィールドを確認し、必要に応じて変更するように求められます。

以下の場所フィールドがサポートされています。

  • Latitude、Longitude
  • Lat、Long
  • Longitude83、Latitude83
  • Longdecdeg、Latdecdeg
  • Long_dd、Latdd
  • Lng
  • Y、X
  • Ycenter、Xcenter
  • Xcenter、Ycenter
  • Point-y、Point-x
  • Point-x、Point-y
  • MGRS
  • USNG
  • 住所
  • 都市
  • ZIP

CSV ファイルの日付と時刻

CSV ファイルの日付フィールドは、UTC (協定世界時) の日付と時刻が入力されることを想定しています。 データをホストするサーバーは、物理的に世界中の任意の場所に配置できるので、日付は UTC を前提としています。 UTC ではなくローカル タイム ゾーンの日付と時刻を格納する方法は、特にユーザーやデータをホストするサーバーが別のタイム ゾーンに移動する場合に、さまざまな種類の問題を引き起こします。

日付フィールドが表示されるとき、日付は必ず UTC 時間からローカル時間に変換されます。 これは、コンピューターを検索して、タイム ゾーン設定を調べることで実現しています。 たとえば、コンピューターが PST (太平洋標準時) に設定されているとします。 PST は UTC より 8 時間遅れています。UTC 時間が 10:00 AM のとき、PST は 2:00 AM です。

CSV ファイルからホスト フィーチャ レイヤーを公開するとき、データのタイム ゾーンを指定できます。 ArcGIS Enterprise は、日時データが UTC で表現されていると見なすため、指定したタイム ゾーンを使用してオフセットを改善できます。 たとえば、日付フィールドを含む CSV ファイルを、タイム ゾーンとして PST を選択して公開する場合、CSV ファイル内のすべての日付と時刻の値には、UTC への変換の一部として 8 時間が追加されます。

CSV ファイルの日付フィールドに含まれるのが日付だけで、時刻の値は含まれていない場合、ホスト フィーチャ レイヤーを公開するとき、時刻の値には午前 0 時が割り当てられます。 そのため、公開時にタイム ゾーンを指定しない場合、データは時刻の値を午前 0 時 (UTC) にして格納されます。 データを表示するとき、時刻はローカル タイムに変換されます。このとき、日付が変わる可能性があります。 たとえば、7/28/2009 0:00 は 2009 年 7 月 28 日の午前 0 時 (UTC) です。 タイム ゾーンが PST のコンピューターでデータを表示すると、日時は 7/27/2009 16:00 と表示されます。 公開時にタイム ゾーンを指定すると、指定したタイム ゾーンで表示するときに、このオフセットがなくなります。

CSV ファイルからホスト フィーチャ レイヤーを公開する場合、次の日付形式がサポートされます。

形式

M/DD/YYYY

7/28/2009

MM/DD/YYYY

07/28/2009

M/DD/YY

7/28/09

MM/DD/YY

07/28/09

YYYY/MM/DD

2009/07/28

YYYY-MM-DD

2009-07-28

YYYY/MM/DD hh:mm:ss

2009/07/28 17:23:00

YYYY/M/DD hh:mm:ss

2009/7/28 17:23:00

YYYY-MM-DD hh:mm:ss

2009-07-28 17:23:00

YYYY-M-DD hh:mm:ss

2009-7-28 17:23:00

注意:

日付フィールドとして構成されたフィールドに、サポートされていない形式や無効な形式が含まれている場合、公開前にフィールド タイプを変更した場合でも、そのフィールドは文字列データ タイプとして、公開されるホスト フィーチャ レイヤーに作成されます。

CSV ファイルを Map Viewer Classic に直接追加した場合、次の日付形式は日付として読み込まれますが、時刻は Map Viewer Classic のテーブルに表示されません。

形式入力の例テーブル値

M/DD/YYYY 12 時間形式

7/28/2009 5:23 PM

July 28, 2009

MM/DD/YYYY 12 時間形式

07/28/2009 5:23 PM

July 28, 2009

M/DD/YY 12 時間形式

7/28/09 5:23 PM

July 28, 2009

MM/DD/YY 12 時間形式

07/28/09 5:23 PM

July 28, 2009

CSV ファイルを Map Viewer Classic に直接追加した場合、次の日付形式は CSV ファイルに表示されているとおりに文字列フィールドとして読み込まれます。

形式入力の例

M/DD/YYYY

7/28/2009

MM/DD/YYYY

07/28/2009

M/DD/YYYY 24 時間形式

7/28/2009 17:23

MM/DD/YYYY 24 時間形式

07/28/2009 17:23

M/DD/YY

7/28/09

MM/DD/YY

07/28/09

M/DD/YY 24 時間形式

7/28/09 17:23

MM/DD/YY 24 時間形式

07/28/09 17:23

Month DD

July 28

YYYY/MM

2009/07

YYYY-MM

2009-07

YYYY/MM/DD

2009/07/28

YYYY-MM-DD

2009-07-28

YYYY/MM/DD hh:mm:ss

2009/07/28 17:23:00

YYYY-MM-DD hh:mm:ss

2009-07-28 17:23:00

YYYY/MM/DD hh:mm:ss.s

2009/07/28 17:23:00.0

YYYY-MM-DD hh:mm:ss.s

2009-07-28 17:23:00.0

CSV ファイルで日付フィールドを公開するときの注意事項

  • CSV ファイルに日付フィールドが含まれていない場合でも、[コンピューター上のアイテムを追加] ウィンドウに [タイム ゾーン] ドロップダウン メニューが表示されます。
  • CSV ファイルの公開時にタイム ゾーンを指定した場合、選択したタイム ゾーンは、公開時またはフィーチャ レイヤーを上書きするときに、CSV ファイルに存在するすべての日時の値に適用されます。
  • タイム ゾーンを個別のレコードのみに適用する場合は、レコードごとに UTC からのオフセットを指定できます。 たとえば、Tuesday, July 28, 2009 5:23 AM+8 という日付値は、UTC より 8 時間進んでいるタイム ゾーンを表します。 世界のタイム ゾーンのリストについては、www.worldtimezone.com をご参照ください。 CSV ファイルでタイム ゾーンがレコードごとに指定されている場合、公開中に選択されたタイム ゾーンは、オフセットが指定されていないレコードに適用されます。
  • 公開したフィーチャ レイヤーの日付フィールドを変更する場合、ホスト フィーチャ レイヤーを変更して [フィーチャの作成者および最終更新者を記録します] オプションを使用した場合を含めて、日付フィールドは編集者のローカル時間の値をキャプチャし、時間オフセットを適用して UTC に変換します。
  • 公開時にタイム ゾーンを指定したホスト フィーチャ レイヤーからデータをエクスポートする場合、オフセットは適用されません。 日付は UTC 形式でエクスポートされます。これにより、公開時に選択したタイム ゾーンが効果的に維持されます。
  • 公開時に [タイム ゾーン] リストで利用できるのは標準のタイム ゾーンだけです。 ただし、CSV ファイルの日付値がサマータイム内にあり、選択したタイム ゾーンがサマータイムを認識している場合は、サマータイムが自動的に適用されます。

TXT ファイルの日付フィールド

TXT ファイルを Map Viewer Classic に追加した場合、次の日付形式は日付フィールドとして認識されます。

形式入力の例テーブル値

M/DD/YYYY 12 時間形式

7/28/2009 5:23 PM

July 28, 2009

MM/DD/YYYY 12 時間形式

07/28/2009 5:23 PM

July 28, 2009

MM/DD/YY 12 時間形式

07/28/09 5:23 PM

July 28, 2009

Day of week, Month DD, YYYY 12 時間形式*

Tuesday, July 28, 2009 5:23 PM

July 28, 2009

Month DD, YYYY 12 時間形式*

July 28, 2009 5:23 PM

July 28, 2009

*これらの日付形式はタブまたはセミコロンを使用してフィールドを区切っている場合にのみサポートされます。

CSV および TXT ファイルを Map Viewer Classic に追加する際の注意事項

注意:

現在、この機能は Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) でのみサポートされています。 新しい Map Viewer の今後のリリースで提供される予定です。

  • 含まれている住所フィールドが多いほど、ジオコーディングの結果は正確になります。 たとえば、住所と郵便番号では、住所だけよりも良い結果が得られます。
  • 住所フィールドには、住所を構成している複数のパートを含めることができます (1 行形式のジオコーディングと呼ばれることがあります)。
  • CSV ファイル ディレクトリを直接Map Viewer Classicに追加すると、フィールド タイプが自動的に設定されます。これを変更することはできません。 フィールド タイプを変更する必要がある場合、CSV ファイルをホスト フィーチャ レイヤーとして公開し、公開時にフィールド タイプを定義します。
  • ファイル内のフィールド名 (ファイルの 1 行目) に含まれるスペースが区切り文字より多い場合、Map Viewer Classic はファイルからレイヤーを作成できません。 フィールド名のスペースをいくつか削除して、ファイルの追加をやり直してください。
  • 順序は無関係で、大文字と小文字を区別しません (たとえば、「519 East 86 Street, New York, NY, 10028」と「new york,10028,519 east 86 street,ny」は同じです)。 ただし、ファイル内のすべての行は同じ順序である必要があります。
  • サイン インしているときに、座標情報や住所を含む CSV または TXT ファイルを追加する場合は、マップに直接 4,000 行を追加できます。 4,000 行を超える CSV および TXT ファイルは、ホスト フィーチャ レイヤーとして公開する必要があります。
  • 匿名ユーザーとして住所を含む CSV または TXT ファイルを追加する場合や、サイン インしていない場合は、250 のフィーチャを直接マップに追加できます。 この数を超える住所を含む CSV および TXT ファイルは、ホスト フィーチャ レイヤーとして公開する必要があります。
  • データに英語以外の文字が含まれている場合、たとえばフランス語、ロシア語、ギリシャ語、日本語、またはアラビア語に固有の文字が含まれている場合は、インポートするファイルを ASCII ではなく Unicode または UTF-8 としてエンコードする必要があります。 英語以外の文字を含む ASCII エンコード ファイルをインポートすると、予期しない文字を使用して属性値が表示されることがあります。 Windows ではテキスト ファイルを UTF-8 または Unicode として保存できます。 メモ帳などのテキスト エディターでファイルを開き、[ファイル] > [名前を付けて保存] の順にクリックし、[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスの下部に表示される [文字コード] ドロップダウン メニューから [UTF-8] または [Unicode] を選択します。
  • 小数点付き数値を含む CSV ファイルを Web から追加している場合、ファイル内の小数記号は、システム言語がサポートしている形式と一致する必要があります。 たとえば、システムが英語に設定されている場合、ファイルでは小数記号としてピリオドが使用されている必要があります。 システムがフランス語に設定されている場合、ファイルでは小数記号としてカンマが使用されている必要があります。
  • 緯度/経度情報を含む CSV ファイルがマップに追加されると、緯度/経度座標値が現在のベースマップの空間参照に変換されます。
  • 他のユーザーがダウンロードできるように、CSV ファイル (アドレス情報を伴うファイルを含む) をアイテムとして追加および共有する場合、Map Viewer Classic でファイルを表示することはできません。

GPX ファイル

注意:

現在、この機能は Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) でのみサポートされています。 新しい Map Viewer の今後のリリースで提供される予定です。

GPS デバイスでデータを取得した後、サード パーティ製のツールや GPS ベンダー製のユーティリティを使用して、そのデータを GPX 形式ファイルに変換できます。 GPX ファイルへの変換が終了したら、そのファイルを Map Viewer Classic に追加してデータを視覚化することができます。 Map Viewer Classic では次の種類のデータがサポートされています。

  • ウェイポイント - GPS ユーザーが手動で記録したポイントで、多くの場合は名前を指定して、マップ上の位置をマークします。
  • トラック - 定期的な間隔で GPS デバイスが自動的に記録したポイントです。 トラックはライン フィーチャとしてレンダリングされます。
  • ルート - GPS デバイスが指定された場所に案内する際に使用するポイントです。 ルートはライン フィーチャとしてレンダリングされます。

GPX ファイルの使用に関する注意事項

  • GPX には、ウェイポイント、トラック、およびルートを示すレイヤーを複数含めることができます。
  • シンボルが指定されていないか、またはシンボルが Map Viewer Classic に含まれるシンボル セットに存在しない場合は、デフォルトのウェイポイント シンボルが使用されます。
  • GPX ファイルを Map Viewer Classic に追加することはできますが、コンテンツ ページの [マイ コンテンツ] タブからアイテムとしてファイルを追加することはできません。