以下では ArcGIS Enterprise on Kubernetes で利用できるワークフローについて説明し、各機能の情報へのリンクも掲載します。 このリリースで対処された問題のリストについては、「リリースノート」をご参照ください。
製品の主な機能
- ArcGIS Enterprise on Kubernetes が Rancher Kubernetes Engine (RKE および RKE2) でサポートされるようになりました。
- ArcGIS Indoors が ArcGIS Enterprise on Kubernetes でサポートされるようになりました。 Indoors を使用すると、フロア プラン データを作成および管理でき、フロア対応マップとサービスを共有できます。
- ArcGIS Enterprise on Kubernetes と ArcGIS Workflow Manager Server サイトをフェデレートできます。 この場合、そのサーバー機能を ArcGIS Enterprise Administrator API から適宜指定する必要があります。
- サーバー オブジェクト エクステンション (SOE) でマップとイメージ サービスを拡張します。
- 追加のライセンスで、次のプレミアム機能を追加して組織サイトの機能を拡張できます。
- イメージ ホスティング - 組織は画像を組織内で共有したり、他のユーザーと共有したりできます。
- ラスター解析 - Map Viewer でラスター解析ツールにアクセスして、ディープ ラーニング、多次元解析、テレイン解析の画像レイヤーを処理します。
組織サイトの管理
- 管理された注目のコンテンツをギャラリー ページに表示します。 このギャラリーには、選択したグループの注目のアイテムがグループ ページの [概要] タブと同じ順序で表示されます。
- 組織のメンバーを削除することで、メンバーの削除プロセスの実行中に、削除したメンバーのコンテンツとグループを別のメンバーに移行します。
- 新しい ISO 19115-3 XML Schema Implementation メタデータ スタイルを使用するように、組織サイトを構成します。
- 組織 Webhook で、ポータル アイテム上のコメントを追加、削除、または更新したり、グループへの加入を要求したりするためのイベント トリガーがサポートされるようになりました。
- ArcGIS Enterprise Manager でヘルス チェック レポートを作成して確認し、組織の健全性を監視します。
- 組織を作成するとき、サポートされている複数のサービス プロバイダーのクラウドネイティブなストレージでオブジェクトを構成できます。
- 組織にラスター ストアを追加して、ArcGIS Enterprise Manager からクラウド サービス プロバイダーを使用して構成されたオブジェクト ストアの認証情報を更新します。
- ArcGIS Enterprise Administrator API からシステムとサービス デプロイメントのノードのアフィニティと耐障害性を設定して、他の重要なワークロードに影響することなく、リソースを最大化します。 関連する配置ポリシーの作成と変更の詳細については、新機能をご参照ください。
- ArcGIS Enterprise Administrator API からログ保持ポリシーを設定して指定した日数の間ログを維持します。 詳細については、「設定 (ログ)」をご参照ください。
- ボリュームの構成とテンプレートを使用して、追加のデータまたはリソースをサービス デプロイメントに提供します。 ArcGIS Enterprise Administrator API の「新機能」をご参照ください。
マッピングとビジュアライゼーション
- Map Viewer で解析ツールが使用できるようになりました。
- Map Viewer でレイヤーのスタイルを設定したり、スケッチを作成したりするときに、.gif、.jpg、.png、.svg 画像をアップロードしてシンボルとして使用します。
- Map Viewer で個別値シンボルを使用してタイプ別にフィーチャ レイヤーをスタイル設定する際、グループを作成して、マップの凡例に詳細またはコンテキストを追加します。 たとえば、マップに放火、暴行、窃盗、強盗などのタイプ別に犯罪が表示されている場合は、これらを暴力犯罪と非暴力犯罪などのグループに整理し、それらのグループを凡例に反映させることができます。 同時に複数のカテゴリに対してマージ、カラー ランプを移動、適用できるようになりました。
- Map Viewer のポップアップで、関連レコードを構成および表示します。
- Map Viewer で属性編集のフォームを構成する際に、関連レコードを追加します。 フィーチャ編集中に必要に応じて、関連レコードの属性値を更新および追加できます。
- メディア レイヤーを作成して、Map Viewer で 1 つまたは複数の画像をマップに追加します。 メディア レイヤーを作成する際は、マップのベースマップ上の目的の地理的位置に画像を配置します。 たとえば、ある町の履歴マップのスキャン画像と現在のデジタル Web マップを切り替えて、時間の経過に伴う町の変化を視覚化することができます。
- Map Viewer では、レイヤー内でタイプ (個別値シンボル) または主要カテゴリのスタイル設定が適用された重なり合うフィーチャのフィーチャ表示順序を新しい方法で制御できます。 リスト内でのタイプの順序を手動で変更する場合、重なり合うフィーチャをこの順序に基づいて表示できるようになりました。つまり、リスト内で上位にあるタイプのフィーチャを、リスト内で下位にあるタイプのフィーチャの上に描画できます。
- Map Viewer で比例を維持したまま、散布図のチャートが表示されます。 これは、バブル プロットと呼ばれます。
- Map Viewer でアイテム ブラウザーが改善され、レイヤーを検索する際とマップにレイヤーを追加する際に、より関連性の高い情報が提供されるようになりました。
- ディメンション スライダーを使用して、多次元イメージ レイヤーを Map Viewer でアニメーション表示します。 ディメンション スライダーを使用すると、目的のタイム スライスを手動で選択することもできます。
- Map Viewer でストリーミング フィーチャ レイヤーを追加および構成できるようになりました。
- マップ内でグループ レイヤーを操作する際に、他のレイヤーを 1 つずつ非表示にすることなく、グループ レイヤー内の特定の 1 つのレイヤーだけを表示します。 これは、1 つのグループ レイヤーに多数のレイヤーが含まれている場合に特に有効です。
- Map Viewer の検索ツールがマップ上に配置されるようになり、キーボード ショートカット (Microsoft Windows の場合は Alt + F、Mac の場合は option + F) を使用してアクセスすることができるようになりました。
- Map Viewer では、マップ内のレイヤーで構成されている共有設定に関する問題のトラブルシューティングに役立つように、Web マップの所有者や共有マップの組織の管理者に詳細情報が提供されます。
3D GIS
- Scene Viewer での計測中にフィーチャにスナップします。
- ボクセル レイヤーでポップアップがサポートされるようになったため、スライス ツールを使用してボクセル レイヤーをさらに詳しく探索できます。
- Scene Viewer で、サポートされているレイヤー用にカスタム リクエスト パラメーターを追加します。
- 陰影処理の強化および標高の解像度の向上により、地形が改善されました。
- すべてのデバイスとすべての ArcGIS Web アプリで、水面の反射、優れた陰影処理、鮮明なラベルなどの高品質なビジュアルを自動的に表示します。
- Scene Viewer で、点群レイヤーのポイント密度を微調整します。
解析
空間解析ツールを使用して、データ内のパターンと関係を定量化できます。 特定のツールを参照または検索したり、個々のツールまたは Web マップの環境設定を設定したり、履歴にアクセスして、どのツールが実行されたか、それらのツールの実行結果、使用されたパラメーター、エラーまたは警告を表示したりできます。 マップを保存すると、同時にツールの履歴も保存されるため、他のユーザーとそのマップを共有している場合は、他のユーザーがジョブの詳細を表示し、ツール パラメーターを再度開くことができます。
Map Viewer Classic で使用していたフィーチャ ツールを Map Viewer で使用できるようになりました。 さらに、テッセレーションの生成ツールで H3 ビニングを使用できるようになりました。
フィーチャ ツールのほか、近接、テレイン、ディープ ラーニング、および多次元解析など、さまざまな解析のカテゴリで、多くのラスター解析ツールが Map Viewer と Map Viewer Classic に追加されました。 Map Viewer Classic で 150 以上のラスター関数にもアクセスできます。 これらのツールとラスター関数を使用することで、データの集約、パターン、リレーションシップ、異常、および傾向の特定、距離の計算、地形全体の変化の把握を行えるようになりました。
データ管理
- ホスト フィーチャ レイヤーから .kml ファイルにデータをエクスポートします。
- ホスト フィーチャ レイヤーでデータを追加または更新するワークフローとホスト フィーチャ レイヤーのコンテンツを上書きするワークフローが結合されて 1 つのワークフローになり、そのレイヤーのアイテム ページの [概要] タブからアクセスできるようになりました。 データを追加するオプションはフィーチャの追加とも呼ばれています。
- 結合ホスト フィーチャ レイヤー ビューを作成して、異なる 2 つのホスト フィーチャ レイヤーまたはテーブル レイヤーから取得したダイナミック データを表示する 1 つのレイヤーをユーザーに提供します。
- マップ イメージ レイヤーと、登録済みデータを参照するフィーチャ レイヤーを管理するオプションが、アイテムの詳細ページの [設定] タブに追加されました。 WCS、WFS、WMS、KML が有効になった状態で公開されたマップ イメージ レイヤーを管理するために、追加の設定が使用可能になっています。
- カタログ レイヤーと方向付き画像レイヤーが、特定のフィーチャ レイヤーのサブレイヤー タイプとして表示されます。 [コンテンツ] タブで、これらのサブレイヤー タイプを含むフィーチャ レイヤーを返すようにフィルターを適用できます。
ベータ機能
このリリースのベータ機能の詳細について説明します。
新しいフィールド データ タイプの使用
新たにサポートされる 4 つのフィールド データ タイプは、ArcGIS Enterprise 11.2 のベータ機能として使用できます。 ArcGIS Enterprise 11.2 に公開するまたは使用すると、これらのフィールド データ タイプは完全な機能ではない可能性があり、場合によっては既知のパフォーマンスまたは品質の問題があります。
- Big Integer
- Date Only
- Time Only
- Timestamp Offset
各フィールド データ タイプの詳細については、「ArcGIS フィールド データ タイプ」をご参照ください。 各データベース プラットフォームでサポートされているデータ タイプについては「ArcGIS でサポートされている DBMS のデータ タイプ」をご参照ください。
ArcGIS Enterprise でこれらの機能の限定的なサポートを受け、それらの機能に関するフィードバックを残すには、専用の Esri Early Adopter Community (EAP) サイトをご参照ください。 ArcGIS Enterprise ベータ版では、Esri テクニカル サポートによるこれらの機能のサポートはありません。
一方向のフィーチャ サービス間の同期
フィーチャ サービスは、このリリースのベータ機能として一方向のフィーチャ サービス間の同期をサポートしています。 詳細については、ArcGIS REST API ドキュメントで一方向の同期を使用するためのワークフローをご参照ください。
Web シーンでの 3D モデルのアップロード
Web シーンでの 3D モデルのアップロードは、ArcGIS Enterprise 11.2 のベータ機能として使用できます。 3D モデルをアップロードしたら、シーン内の任意の場所でサイズ変更、回転、配置を行うことができます。 以下の 3D モデル形式がサポートされています。
- COLLADA (.dae)
- Autodesk Filmbox (.fbx)
- Autodesk Drawing (.dwg)
- Industry Foundation Classes (.ifc)
- Universal Scene Description (.usdc と .usdz)
- Wavefront (.obj)
- GL Transmission 形式 (.gltf)
- GL Transmission バイナリ形式 (.glb)
3D モデルをシーンにアップロードする手順については、「フィーチャ作成」をご参照ください。
メタデータ エディター
新しいメタデータ エディターは、ArcGIS Enterprise 11.2 のベータ機能として使用できます。 組織管理者がベータ版のメタデータ エディターを有効にすると、メンバーがメタデータ エディターでアイテムのメタデータを編集できるオプションが [メタデータ] ボタンに追加されます。
メタデータ エディターの詳細については、「メタデータの表示と編集」をご参照ください。
ArcGIS StoryMaps ブリーフィング
ArcGIS StoryMaps ブリーフィングは、ArcGIS Enterprise 11.2 のベータ機能として使用できます。 ブリーフィングは、安全に統合された組織のライブ マップとデータを含むスライドベースの出力を提供します。 ブリーフィングにアクセスするには、ユーザーは ArcGIS StoryMaps 組織設定内でベータ機能を有効にする必要があります。
ArcGIS Enterprise でブリーフィングのサポートを受け、それらの機能に関するフィードバックを残すには、ArcGIS StoryMaps コミュニティを参照するか、アプリ内のフィードバック フォームを使用してください。 ArcGIS Enterprise ベータ版では、Esri テクニカル サポートによるブリーフィングのサポートはありません。
廃止通知
以下の通知を確認して、組織のワークフローに影響があるかどうかを判断してください。
CityEngine Web ビューアーと CityEngine Web シーン
CityEngine Web ビューアーと CityEngine Web シーン (.3ws) アイテム タイプはこのリリースで廃止されました。